Blogger

【アヴィニョン - 歴史地区散策】城壁に囲まれた中世の街並みを巡る - フランス旅行記

アヴィニョン(Avignon)は南フランスのローヌ川沿いに位置する歴史都市で、古代ローマ時代から交通と交易の拠点として発展してきました。

14世紀には教皇庁が置かれ、ヨーロッパの宗教・政治の中心として更に大きく繁栄したそうです。

城壁に囲まれた歴史地区は世界遺産に登録されており、教皇庁宮殿やサン・ベネゼ橋など、中世の歴史を伝える建造物が現在も数多く残っています。

ローヌ川の絶景とアヴィニョンの歴史遺産

まずはローヌ川対岸のビューポイントへ向かい、川越しに広がるアヴィニョン歴史地区の風景を眺めました。 教皇庁宮殿や大聖堂、城壁が並ぶ姿は、この街を代表する眺めのひとつです。

その後は旧市街へ入り、歴史遺産を巡りながら散策し、アヴィニョンの歴史に触れるひとときを過ごしました。

ローヌ川対岸からのパノラマ

ローヌ川の対岸に立つと、アヴィニョン歴史地区とサン・ベネゼ橋を一望できます。

豊かなローヌ川の流れや対岸の木々の緑、そして城壁や歴史的建造物の眺めは、アヴィニョンを代表する景観のひとつです。

対岸から街を眺めると、教皇庁を中心に城壁や歴史的建造物が並び、中世の面影を色濃く残していることが分かります。

アヴィニョンが中世ヨーロッパの中心地の一つとして栄えた歴史を感じられる眺めでした。

城門から時計台広場へ

リパブリック門周辺

アヴィニョン中央駅の正面にあるリパブリック門(Porte de la Republique)は、城壁に囲まれた歴史地区への玄関口です。

左右にそびえる石造りの塔や城壁には要塞都市らしい力強さが感じられます。

一方、その前をトラムが走る様子を見て、歴史都市と現代の暮らしが共存していることを改めて実感しました。

近くで見上げると石造りの壁面は想像以上に大きく、重厚な姿に目を引かれました。長い年月を経ても残り続けてきたことに、この街の歴史の深さを感じます。

レピュブリック通り

レピュブリック通り(Rue de la Republique)は19世紀後半の都市開発で整備され、アヴィニョン中央駅から中心部を南北に貫くメインストリートです。

時計台広場まで続く通りには、彫刻装飾のバルコニーやペディメントを備えた建物が並んでおり、華やかな雰囲気を楽しみながら中心部に向かいました。

歩き進めると、重厚なファサードを持つ建物が目に留まりました。

ここは17世紀に建てられたイエズス会の旧修道院の建物を利用したラピデール博物館(Musée Lapidaire)です。

後で調べると、貴重な古代ローマやギリシャの石彫が無料で公開されていたと知りました。今回は通り過ぎてしまいましたが、立ち寄らなかったことが少し悔やまれます。

時計台広場(オルロージュ広場)

時計台広場(Place de l'Horloge)は、市庁舎や劇場に囲まれ、アヴィニョン旧市街の中心に位置します。 旧市街散策の拠点として、多くの人が行き交う場所になっています。

プラタナスの木陰にはカフェのテラス席がずらりと並び、観光客や地元の人でにぎわいを見せていました。

時計台広場に面して建つアヴィニヨン市庁舎 (Hotel de Ville Avignon)は、石造りの重厚なファサードと、左右対称に整った外観が美しく思わず足が止まりました。

コリント式の列柱が整然と並ぶ姿は、広場の中でもひときわ目を引く存在となっていました。

サン・ピエール教会

教皇庁広場へ向かう途中、旧市街の建物の隙間からサン・ピエール教会の尖塔がふと視界に入り、路地の奥へと足を進めました。

サン・ピエール教会(Basilique Saint-Pierre)は14世紀頃に起源を持つとされる教会で、その後の改修を重ねながら現在の姿に整えられてきたそうです。

教皇庁広場周辺

時計台広場から更に北へ進むと、路地の先にアヴィニョンの大聖堂と教皇庁宮殿の姿が少しずつ視界に入ってきました。

教皇庁広場(宮殿広場)

教皇庁を中心とする広場ですが、入口付近にも建物が連なり、景観に深みを与えています。

下の写真左、広場の南側に面して建つカレ・デュ・パレ(Le Carré du Palais)はワインバーやレストランとして利用されており、 観光の合間に立ち寄れるスポットとなっています。

下の写真右、広場の西側に面して建つオテル・デ・モニエ(Hôtel des Monnaies)は、17世紀頃造られたそうです。

最大の見どころは、何と言ってもバロック様式の華麗な装飾が見られるファサードでしょう。

壁面には教皇ゆかりの紋章や愛らしい天使たちの繊細な彫刻が見られ、芸術的な美しさでした。

二つの建物の隙間から見えたのは、アヴィニョン市庁舎の時計塔です。上へ向かって伸びるシルエットが美しく、細やかな彫刻が際立っていました。

アヴィニョン教皇庁宮殿

教皇庁広場の東側には巨大な石壁と高い塔がそびえ立ち、近づくほどに建物の規模の大きさを実感しました。

このアヴィニョン教皇庁宮殿(Palais des Papes)は14世紀にローマ教皇の拠点として築かれ、アヴィニョン教皇庁時代には宗教と政治の中心を担ったそうです。

外観最大の特徴は、厚い石壁と四角い塔を組み合わせた要塞のような造りで、敵の攻撃を意識した堅牢な構造となっていることです。

建物全体は装飾を抑えたゴシック様式でまとめられており、華やかさよりも権威と防御性を重視して建設されています。

小さな窓が並び、大きな開口部を少なくすることで防御力を高めている点も特徴の一つです。

北側には高さ約46メートルの堅牢な四角い塔がそびえ立ち、教皇庁宮殿の力強い外観を象徴する存在となっています。

宮殿という名称から豪華な建物を想像していましたが、実際に目の前に立つと中世の城塞を思わせる力強い姿が印象に残りました。

アヴィニョン大聖堂(ノートルダム・デ・ドム大聖堂)

その塔と並ぶように建つアヴィニョン大聖堂(Avignon Cathedral)は、12世紀を中心に増改築が進められたロマネスク様式の大聖堂です。

歴代教皇の重要な儀式も執り行われたそうで、アヴィニョンの歴史を語るうえで欠かせない存在となっています。

重厚な宮殿の隣に建つ姿が特徴的で、現在は教皇庁宮殿とともにユネスコ世界遺産に登録されています。

鐘楼は、すっきりとした縦のラインが美しく、空へ向かって伸びる姿が目を引きました。

斜めから眺めると鐘楼の厚みや立体感がよく分かり、ロマネスク様式らしい重厚な石造建築の魅力を感じることができます。

正面から眺めると均整の取れた造りが際立ち、長い歴史を見守ってきた大聖堂らしい落ち着いた風格が伝わってきました。

大聖堂のファサード前にある高台には、受難の十字架像が建っています。

背後にそびえる大聖堂と十字架が重なり、この場所が長く祈りの場として大切にされてきたことが伝わってきました。

高台から鐘楼を見上げると、頂部に立つ金色の聖母マリア像がひときわ目を引きました。

この像は19世紀に鐘楼の上へ設置されたもので、アヴィニョンの街を見守る象徴として親しまれているそうです。

高台からは教皇庁広場を一望でき、遠くにはアヴィニョン市庁舎の時計塔のシルエットも確認できました。

プティ・パレ美術館

宮殿広場の北側に見えたのはプティ・パレ美術館(Musée du Petit Palais)です。

この建物は14世紀に司教館として建てられたもので、隣接する教皇庁宮殿と並んで中世の面影を残す石造建築です。

館内にはルネサンス期を中心とした絵画や彫刻が展示されており、南フランスを代表する宗教美術のコレクションを収蔵しているそうです。

ローヌ川に架かるサン・ベネゼ橋

サン・ベネゼ橋

次に、教皇庁広場から西へ歩き、石造りのアーチ門を抜けると、ローヌ川に架かるサン・ベネゼ橋が目の前に姿を現しました。

この橋は12世紀末に建設が始まり、中世にはアヴィニョンと対岸を結ぶ重要な交通路として利用されていたそうです。

かつては対岸まで繋がる22のアーチを持つ大橋だったそうですが、度重なる洪水によって橋の大部分が流失し、現在はアーチのうち4連だけが残されています。

聖ニコラ礼拝堂

サン・ベネゼ橋に建つ聖ニコラ礼拝堂(Chapelle Saint-Nicolas)は、橋を行き交う旅人や船乗りたちの安全を願って設けられた礼拝堂です。

12世紀から13世紀頃に建てられたもので、サン・ベネゼ橋を象徴する歴史的建造物の一つとなっています。

橋の見学ルートでは礼拝堂内部にも入れるそうですが、今回は時間が合わず外観のみの見学となりました。

アヴィニョン歴史地区を訪れて

アヴィニョンは城壁に囲まれた旧市街全体に中世の街並みが残り、教皇庁宮殿や大聖堂、サン・ベネゼ橋など見どころ多い街でした。

街の規模は徒歩で巡りやすく、広場や教会、歴史的建造物が次々と現れるため、細い路地を歩き進むのも楽しかったです。

賑やかな広場だけでなく、迷い込んだ路地の先にも素敵な風景があり、歴史遺産を巡る以外にもアヴィニョンの魅力を満喫することができました。

アヴィニョン歴史地区観光マップ

ピンクライン:実際に歩いた散策ルート