コンスエグラ (Consuegra)は、スペイン中部のラ・マンチャ地方にある小さな町です。
首都マドリードから南へ約130kmの距離にあり、小説『ドン・キホーテ』の舞台としても知られています。
ラ・マンチャ地方 - ドン・キホーテの舞台
カルデリコの丘の上に立ち並ぶ白い風車群は、コンスエグラの象徴的な風景です。
町の中心を離れ南へ進んでいくと、次第に映画の中のワンシーンのような可愛い風車が見えてきました。
コンスエグラの風車
コンスエグラの風車(Molinos de Viento de Consuegra)は、現在全部で12基あるそうです。
白壁の丸い胴体に、ブルーグレーの とんがり屋根がとっても可愛く、メルヘンチック!
一基の風車の前にはドン・キホーテが立っており、一緒に写真を撮るにはもってこいのビューポイントです。
小説の中でドン・キホーテは、自分が騎士であると信じ込み、巨人に見えた風車に戦い挑んだとされています。
かつて、これらの風車は風の力を利用して穀物を挽く粉砕機として使われていたそうです。
真下から見上げると想像以上に大きく、なかなかの迫力でした。
風車のあたりは小高い丘になっているため、ラ・マンチャ地方ののどかな風景を望むことができます。
田園風景の中にこじんまりと広がるコンスエグラの町が綺麗に見えました。
コンスエグラ城
風車群の近くに見えたのは、コンスエグラ城(Castillo de Consuegra)です。
10世紀末頃に築かれたとされる中世の城塞で、荒廃した外観が歴史を感じさせます。
現在は一部修復され内部見学も可能なようなので、立ち寄りたいスポットでした。
プエルト・ラピセ
コンスエグラから南方向に20kmほど進むと、プエルト・ラピセ(Puerto Lapice)という小さな町があります。
次の目的地はコルドバでしたが、昼食を兼ねて、ここで休憩となりました。
向かったのはベンタ・デル・キホーテ(Venta del Quijote)というレストラン。
もともとは宿泊施設だったそうで、ドン・キホーテの作者セルバンテスも、何度も滞在したと伝えられています。
また、周遊ツアーの定番立ち寄りスポットとなっており、レストランのほか、土産物店なども充実していました。
白壁の建物や、中庭の雰囲気も素敵。
お店の前には、ドン・キホーテ像。
腕を組んでもらったりして、ここも絶好の写真ポイントでした!
食事の後、少し自由時間があったので周辺を散策しました。
特に目に留まったのは、レストランのすぐ近くにある聖母教会(Iglesia de Ntra Sra del Buen Consejo)です。
シンプルな外観ながら、石造りのファサードが美しく、趣のある外観。
2本のヒノキと共に、教会前にある鐘が印象的。
その近くにあったのは、やはりドン・キホーテ像。
あちらこちらで見かけたドン・キホーテの立ち姿は、それぞれ表情が異なり、どこかコミカルな雰囲気も漂っていました。
勇ましさというよりは、威勢を張ったような哀愁が感じられ、物語の世界観がそのまま現れているようでした。
コンスエグラの白い風車群や眼下に広がる田園風景と共に、 プエルト・ラピセの町でもラ・マンチャの魅力を感じ、思い出深い時間を過ごすことができました。