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【アンネ・フランクの家】 いつか訪れたいと思い続けていた隠れ家へ - オランダ旅行記

小学生の頃、何度も何度も読み返したアンネの日記

非日常的な隠れ家での生活にもかかわらず、 アンネが多感な心の内を赤裸々に書き続けた日記の内容に共感するとともに、 戦争の無情さを強く感じました。

いつか訪れたいと思い続けていた アンネ・フランクの家

アンネ達の家族がナチスの迫害から逃れるため、約2年間隠れ住んだ家を訪れ、 その生活の一部を感じたい。

アンネ・フランクの家(Anne Frank Huis)を訪れることは、 私がオランダに行きたい!と思った大きな理由の一つでした。

アンネ・フランクの家は、アムステルダムの街の中心にあるダム広場から、 歩いて10分ほどで行くことができます。

多くの来館者を迎えるためか、アンネ・フランクの家の外観はとても近代的に改装されています。 できれば当時の雰囲気のまま、アンネが見た風景のままを感じたかったのですが。

アンネに安らぎを与えてくれた 西教会

アンネ・フランクの家の隣には、西教会が建っています。 アムステルダムで最も高い85mの塔があり、アンネ・フランクの家に向かう良い目印になります。

残念ながら外観は修復中でしたが、荘厳な雰囲気の建物です。

この西教会から響き渡る鐘の音を、隠れ家でひっそりと過ごすアンネの家族は好ましく思わなかったのですが、 アンネは逆に安らぎを感じると日記に書いています。

アンネにとって、薄暗い隠れ家からわずかに見ることができた西教会が、 外の世界とのつながりを感じることができる唯一の存在だったのでしょう。 私はアンネが眺めたであろうこの西教会をグルリと回ってみたのですが、とても物悲しく感じました。

西教会の前の広場には、アンネ・フランクの銅像があります。 凛とした立ち姿ですが、小さくて、か細くて、ポツンと寂し気な感じです。

事前予約必須!アンネの家周辺は大行列

ところで、アンネの家の周囲にはものすごい行列ができていました。

私が訪れたのは寒さ厳しい12月、 雨が降ったりやんだりの日であったにもかかわらず、たくさんの人が順番を待っていました。

世界中から訪れる人々が絶えないため、 アンネの家の中を見学するには、事前予約が必須です。

私は、アンネ・フランクハウスの公式サイト、 anne frank houseから、 直接Ticket を予約しました。 Buy online ticketsのところから 月日指定し、15分ごとの細かい時間指定でチケットを予約できます。

チケットは1か月先くらいまで売り切れになっていることが多いので、 旅行を決めたら早めに予約しておくのがいいと思います。

待ち時間ゼロ♪ アンネの家の中へ

当日は、その予約チケットを持っていけば、長蛇の列を横目に、待ち時間ゼロで入ることができます。

私たちは予約した時間より45分も早くアンネの家周辺に着いてしまいました。 喫茶店で少し時間をつぶしてから行こうか・・と思ったのですが、 一応、窓口で「早く来すぎたけど入れるか」聞いたところ、普通に笑顔でさっと入れてくれました!

本当に、予約チケットの威力はすっごい!!

残念ながら、建物内の写真撮影は一切禁止。 建物の外側から見えた、アンネの写真です。

予約時間までは、ギフトショップで時間を有効に使うことができました。 日本語のアンネの本もたくさん並んでいたので、 「アンネの日記」をぜひ子供に読ませたいと思い、ここで購入しました。

ところで、私は30 mintues programが含まれるチケットを購入していました。 5ユーロ高いのですが、30分ガイドの方の話を聞いて、質問などもすることができます。

英語が理解できる方は、ぜひこちらのチケットをお勧めします。 ネイティブな英語をほとんど理解できなかった私ですが、部屋に並べられた写真や資料を見ながら、 この後行くアンネの生活した空間への気持ちが高まっていました。

そして、予約時間になると、案内されて見学ルートに。 日記の中に何度も書かれていた、本棚としてカモフラージュされた隠し扉の横を通って、隠れ家の中へ。

アンネの部屋の中は、驚くほど狭く、薄暗く、家具は何も置かれてない状態でしたが、 壁には、アンネが貼った雑誌の切り抜きなどがそのまま残されていました。

多感な思春期の時期、一人になる場所も無く、ナチスの影におびえながら過ごしたアンネの日々を思い、 改めて戦争の悲惨さを感じました。

アンネが息をひそめて過ごした薄暗いこの部屋から、私はしばらく出ることができず、 何度も何度も部屋をグルリと回り、本当に悲しい気持ちになったのでした。

アンネの家 周囲の美しい風景

隠れ家の目の前はとても美しい運河の風景が広がっていました。

戦争さえなければ、アンネも自由にこの風景を楽しみ、友達たちと大声で笑い合い、 充実した人生を送ることができたでしょう。 隠れ家で過ごしたあげく、収容所に送られてしまったアンネのことを考えると、 絶対に戦争を起こしてはいけないと改めて痛感させられました。

オランダに行ったら、ぜひこのアンネ・フランクハウスを訪れて、自分の目で感じてほしいと思います。

アンネ・フランクハウス周辺マップ

アンネ・フランクの日記・書籍

アンネ・フランクの家を訪れる前に、ぜひ読んで下さい。

アンネ・フランクについて、彼女の生きざまや考え方について、まず概要を知ることができます。幼い小学生にも理解しやすく心に残る本となるでしょう。

13歳から15歳の2年間にわたり、文才に溢れ感受性豊かなアンネ・フランクが書き綴った日記です。日常の出来事や、戦時中の異常な隠れ家での生活の中で彼女が感じた赤裸々な記述が心を打ちます。彼女と同世代の小中学生にもぜひ読んでほしい本です。

アンネ・フランクの家族、彼女を取り巻く人間関係、当時の社会状況などを理解し、彼女のことを更に深く知ることができます。改めてアンネの日記を読み返すとより彼女の平和への思いや悲劇の死を遂げた無念さ、今後私たちが果たすべき役割を考えます。