コルドバ(Cordoba)は、スペイン南部のアンダルシア地方に位置します。
8世紀から11世紀頃はイスラム王朝の首都として栄え、13世紀にはキリスト教勢力によって再征服された歴史があり、 イスラム教とキリスト教が融合した独自の文化が魅力の街です。
コルドバ - 観光スポット
アルモドバル門
アルモドバル門(Puerta de Almodovar)は中世の城門のひとつで、旧市街の西側に位置します。
城壁内に入ると雰囲気が一気に変わり、入り組んだ通りが続きます。
ユダヤ人街
コルドバを代表する観光スポットメスキータの北方向にはユダヤ人街(La Juderia)が広がっています。
かつてユダヤ人が居住していたこのエリアは白壁の家々が並び、とても魅力的な街並みでした。
まずはアルモドバル門から メスキータに向かうアルマンゾル通りを歩いていきました。
住居やレストランの中には、パティオ(Patio)と呼ばれる花や緑に囲まれた美しい中庭を持つところも多く、 通りから少し覗き込むだけでも癒されました。
少し進むと、カルデナル・サラサール広場(Plaza del Cardenal Salazar)があり、美しいバロック様式の建物が見えました。
これは元々教育施設として18世紀に建てられたそうですが、 その後ペスト流行に対応するカルデナル・サラザール病院(Hospital del Cardenal Salazar)として利用されたようです。
現在ではその役目も終え、大学施設として使われているとのことです。
道路を挟んであったのは、サン・ペドロ・デ・アルカンタラ教会(Iglesia de San Pedro de Alcantara)で、現在は神学校としても機能しているようです。
17世紀に創建されたそうで、白い外壁が美しく印象的でした。
現地ガイドさんに連れられて歩き、カジェハ・デ・ラス・フローレス(Calleja de las Flores)と呼ばれる美しい小径にさしかかりました。
花の小径として知られるこの通りは、青い鉢に植えられた花が白壁に映えて本当に綺麗でした。
通りの先には花の広場(Flower's square)と呼ばれる小さな広場がありました。
どこを切り取っても絵になるような、うっとりする美しい風景でした。
メスキータ
次に向かったのはコルドバを代表する世界遺産メスキータ(Mezquita-Catedral de Cordoba)です。
高さ54mあるという鐘楼(Torre Campanario)が、次第に大きく目の前に迫ってきました。
イスラム時代には元々ミナレットとして造られたそうですが、その後キリスト教支配となり現在の形となったそうです。
入口から中に入ると、美しい庭園があります。
ここはオレンジのパティオ(Patio de los Naranjos)と呼ばれており、たくさんのオレンジの木が植えられています。
モスクに入ると、まず圧倒されるのは「円柱の森」と呼ばれる身廊です。
白と赤茶色で彩られたアーチが続き、それを支える円柱は約850本にも及ぶそうです。
アーチと柱が等間隔で奥へと続いていく光景は、まさに圧巻でした。
メスキータ最大の魅力は、イスラム教とキリスト教という異なる宗教文化が美しく共存している点にあるでしょう。
イスラム建築特有のアーチ模様の中にキリスト教の要素が見られたりして、とても興味深かったです。
中央礼拝堂(カテドラル部分)に入ると、イスラムの雰囲気が一転してルネサンスやバロック様式の壮麗な空間へと変わります。
全く違った様式ながら不思議と調和していて、長い歴史の中で異なる文化が共存してきたことに深く感動しました。
ローマ橋
メスキータの見学後、南方向にあるローマ橋(Puente Romano de Cordoba)に向かいました。
手前にはトリウンフォ広場(Plaza del Triunfo)があり、 聖ラファエルの勝利のモニュメント(Triunfo de San Rafael de la Puerta del Puente)がそびえ立っていました。
聖ラファエルはコルドバの守護聖人だそうで、大流行したペストから街を救ってくれたことを称えるものだそうです。
ローマ橋手前にはプエンテ門(Puerta del Puente)があります。
この門はかつて街をとり囲んでいた城壁の一部で、旧市街に入る正門として重要な役目を担っていたそうです。
プエンテ門をくぐると、旧市街と対岸のエリアをつなぐローマ橋があります。
水量豊かなグアダルキビル川に架かるローマ橋の歴史は古く、紀元1世紀頃にさかのぼるそうです。
その後、何度も再建・修復され、現在では美しい景観を楽しみながら渡ることができる街のシンボルとなっています。
グアダルキビル川対岸からはローマ橋と合わせてメスキータを一望でき、写真ビューポイントとしてとてもお勧めの場所でした。
コルドバ観光マップ
水色ライン:アルマンゾル通り
ピンクライン:カジェハ・デ・ラス・フローレス(花の小径)