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【バチカン市国】 世界屈指の文化と芸術を堪能する - イタリア旅行記

バチカン市国(Citta del Vaticano)はローマ市内に位置しながらも完全に独立した主権国家です。 世界で最も小さい国であり、ローマ・カトリック教会の総本山として知られています。

バチカン市国の見所

壮麗なサン・ピエトロ大聖堂、大聖堂前のサン・ピエトロ広場、バチカン美術館など、魅力溢れるバチカン市国は その歴史的・文化的価値が高く評価され、国全体が世界遺産に登録されています。

サン・ピエトロ広場

サン・ピエトロ広場(Piazza San Pietro)はサン・ピエトロ大聖堂正面にある広場で、 国境がないバチカン市国の玄関口にあたります。

カトリック信者のミサや行事などが催される際には、約30万人以上収容できるほどの広さを誇ります。

広場中央に建つオベリスク(Obelisco Vaticano di Piazza San Pietro)は高さ約25mで、 古代エジプトで造られ運ばれたと言われています。

バチカン宮殿

サン・ピエトロ広場の北方向にあるバチカン宮殿(Palazzo Apostolico)はローマ教皇の住居であり、 政治と宗教の中枢を担う重要な場所となっています。

毎週日曜日12時になると、下の写真の建物 最上階右から2番目の窓が開き、ローマ教皇がお祈りされるお姿を見ることができるそうです。

バチカン美術館

バチカン宮殿には24の美術館があり、宮殿の大部分を占める広さになっています。 それら美術館を総称してバチカン美術館(Musei Vaticani)と呼ばれ、歴代のローマ教皇が収集してきた膨大な美術品が展示されているのです。

美術館入口はバチカン市国城壁の北方向にあります。(ページ下の地図参照)

入口前には既に長い列ができており、かなりそこで待つこととなりました。

1時間近く待ち、やっと入場。

天井画、彫像、壁画…すばらしい作品が目白押しで目の前を次々と流れていきました。 もう、ほとんどカメラを握るのも忘れて圧倒されていたので、ほぼ写真撮れてません…

この美しい回廊は地図の間。 煌びやかな天井が前方までずっと続き、両側にはイタリア地方の地図が描かれています。

時間が限られた中で忙しく順路を進んでいったので、もう少しじっくりと鑑賞したかったなーという感想です。 次回来ることがあれば、もっと事前に収集作品の研究をしておいて、見どころを押さえてから見学したいなと思っています。

そして、バチカン美術館で一番の人気スポットは、間違いなくシスティーナ礼拝堂(Cappella Sistina)でしょう。 私ももちろん訪れました。

中は写真撮影禁止されています。にもかかわらず、パシャり!と撮影する人が続々。 多くの係員が「No Photos!」と切れ目なく叫んでいるような状態。

静かに鑑賞したかったけど、観光客のガヤガヤした声と係員の注意声でちょっと集中できない空気だったので残念でした。

下の写真は徳島県の大塚国際美術館に行った時のものです。 レプリカとわかっていても、すごい!

広さも絵画も、ほぼ正確にシスティーナ礼拝堂を再現しています。

システィーナ礼拝堂の後壁に描かれている「最後の審判」のレプリカです。

システィーナ礼拝堂の天井画「創世記」のレプリカです。 中でも、「アダムの創造」は有名なシーンです。

レプリカと思って見てしまうと、ちょっと…という気持ちはあるけど、 静寂の中でじっくり鑑賞することができたので、本物と合わせて行くべき美術館だと思いました。

システィーナ礼拝堂を出て、次はサン・ピエトロ大聖堂へ。

ここで、一般客はバチカン美術館の出口から外に出て、サン・ピエトロ大聖堂の入場列に並ぶ必要があります。 しかし、ツアー客は直接サン・ピエトロ大聖堂に入れるルートがあるんです。

入場列での待ち時間が不要で、ありがたいルートでした!

サン・ピエトロ大聖堂

サン・ピエトロ大聖堂(Basilica di San Pietro)は多くの信者が巡礼に訪れるカトリック教会総本山です。

6万人を収容できる聖堂内には大小合わせて約45の祭壇があり、世界最大級の広さを誇ります。

ファサードには8本の円柱が並び、建物の上にはキリスト、ヨハネ、11使徒の彫像が並んでいます。

正面から眺めると、建物奥のクーポラが綺麗に見えます。

大聖堂前には左右に2体の像が建っています。 左が聖ペテロ像、右が聖パウロ像(下の写真)です。

サン・ピエトロ大聖堂の扉は5つあります。 そのうち、ぜひとも通ってみたいのが一番右の「聖なる扉」です。

天国への入口となる門とされ、現在この扉は25年に1度だけ開けられるようになっています。

いよいよ大聖堂内に入って見学

アトリウムの天井も素晴らしい!

どこを見ても息をのむような美しさで、その壮大さに圧倒されました。

奥のクーポラ下にある中央祭壇の大天蓋(ベルニーニ作)です。 ねじれた4本のブロンズ製の柱が天蓋を支え、その存在感は圧倒的でした。

礼拝堂やドーム内には見事なフレスコ画が多く掲げられていました。

聖セバスティアヌスの殉教

聖ヒエロニムスの最後の聖体拝領

宗教的なシーンを描いた彫像が多く置かれています。

聖女ヘレナの像

左手に天国の門を開く鍵を持つ聖ペテロ像です。多くの信者や観光客が祈りながら像に触れ続けてきたため、 像の右足が磨り減ってきたそうです。人々の願いや信仰の強さの象徴なんですね。

ミケランジェロの代表作の一つとして有名なピエタ像です。 亡くなったキリストを抱きかかえる聖母マリアの悲し気な表情が印象に残りました。

サン・ピエトロ大聖堂には2回訪れましたが、まだまだ見落としが多かったと感じます。 もっと宗教的な背景や歴史を学び、できれば再訪して彫刻や絵画などを新たな視点で見学したいなと切望しています。

サン・ピエトロ大聖堂の見学を終え、ちょっと可愛くって印象に残ったのは警備を任されているスイスの衛兵さんの制服。

青、黄色、赤の3色縦じまが特徴的で、足先に至るまで鮮やか!

2回目、冬に行った時は紺色コートを被っていましたが、それでも手元足元からはカラフルな3色をしっかりアピールしていました。

バチカン市国ではすばらしい歴史や文化に触れ、名画や彫刻を観賞し、印象に残る貴重な時間を過ごすことができました。

バチカン市国周辺マップ