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【宇治平等院・源氏物語ミュージアム】藤原氏全盛期の雅な世界に触れ、宇治川沿いを散策する - 京都旅行記

宇治市は京都中心から約15kmほど南に位置し、京都府第2都市です。 市内には平等院、宇治上神社など世界遺産があり、 藤原氏全盛期の時代を感じることができます。

宇治は源氏物語の舞台にもなっており、雅な世界にも触れることができました。

宇治平等院

まずは宇治に行ったなら必見の観光スポットといえる平等院に向かいました。

藤原氏全盛期を築いた藤原道長の長男である藤原頼通は、 父の別荘を寺院に改め、1052年に宇治平等院としました。

平安時代後期の栄華、藤原一族の権力の象徴として今もなお美しさを放ち、 1994年には世界遺産にも登録されました。

旧南門

鮮やかな朱色の旧南門は建立当時の美しさを取り戻しています。 伏見桃山城から移構されたもので、 秀吉による城門「薬医鬥」の現存する最古建築として注目されると説明が書かれていました。

鳳凰堂(阿弥陀堂)

鳳凰堂の正式名称は阿弥陀堂で、建立当時から残っている貴重な建物です。 極楽浄土を表現した建築様式の代表として知られ、国宝に指定されています。

鳳凰堂は私たちに身近な10円硬貨にも描かれており、 その姿は池に浮かぶように見え、水面にも美しく映り込んでいます。

鳳凰堂の屋根には鳳凰がいます。 こちらは一万円札の裏面に描かれています。

この鳳凰があることから、また鳳凰堂の外観が鳥が羽を広げたような姿に見えることから、 鳳凰堂と呼ばれるようになったようです。

私は2007年に一度平等院を訪れたことがあったんですが、 当時は、歴史の重みを感じたものの下の写真のようにかなり地味目な印象でした。

ところが、今回改めて平等院を訪れてびっくり!

平等院ではその後、平成の大修理が行われて鳳凰堂においても創建当時の美しさが蘇りました。 前回の印象と全く異なり、別の建物を見たような感じで魅了されました。

平等院鳳凰堂は正面から見ると左右対称の美しい外観で、 古都京都の文化財の1つとして世界遺産に登録されています。

阿字池

鳳凰堂の周囲は阿字池に囲まれています。 阿字池の中島に建ち、美しさが更に引き立ちステキ!

平等院庭園

平等院庭園は極楽浄土の世界を再現した浄土庭園として、 平安時代に造られた最古のものだそうです。 1922年には国の史跡および名勝に指定されています。

藤棚

庭園の北には藤棚があり、4月下旬頃には約1万本もの藤の花が咲き誇ります。 紫色に垂れ下がる花房が一面に広がっており、本当に美しかったです。

梵鐘

鳳凰堂から南には、日本三大名鐘の1つである梵鐘があり、 国宝に指定されています。

平等院ミュージアム鳳翔館

鳳凰堂の屋根にある鳳凰や、上の写真の梵鐘はレプリカになっており、 本物は現在併設された平等院ミュージアム鳳翔館に展示されています。

平等院ミュージアム鳳翔館は敷地内の南端にあり、他にも数多くの国宝、重要文化財を見ることができます。

浄土院

平等院には塔頭が2つあり、 そのうちの1つの浄土院は平等院ミュージアム鳳翔館のすぐ北西方向にあります。

鳳凰堂に比べ地味目で印象も薄くなってしまいますが、 15世紀後半に開創された歴史ある寺です。 平等院の敷地内にあり、セットで参拝できるので行ってみました。

宇治川沿いの散策

平等院の観光を終え、次の目的地である源氏物語ミュージアムへ歩いていくことにしました。

源氏物語ミュージアムは平等院から北東方向にあり、 平等院からは宇治橋を渡り歩いて10分ほどで行ける距離です。

私たちは南側駐車場に止めたため、少し遠回りながら 宇治川の中州にある宇治公園を散策しながら源氏物語ミュージアムへ向かいました。

川岸には宇治川観光通船が並んでいました。 桜や紅葉時期に屋形船から桜を観賞するのは格別でしょう。

近くにはウミウが飼われていました。

鵜飼は日本古来の漁業として岐阜県の長良川などが有名ですが、宇治川でも夏の風物詩となっているようです。

朱色の鮮やかな橋を渡り、宇治川の中州へ歩いて行きました。

中州にある浮島十三重石塔は、約15mの高さがあり現存する最古の石塔と言われています。

緑豊かな山間の中を水流豊かな宇治川が流れる美しい風景を眺めながら、 朝霧橋を渡って行きました。

南東方向を見ると、勢いある流れの上に架かる観流橋が見えました。

反対の北西方向を見ると、宇治の観光スポットの1つでもある宇治橋が見えました。 日本最古に架けられた歴史ある橋です。

1kmほどの道を20分ほど散策しながら楽しく歩いて行き、源氏物語ミュージアムに到着しました。

源氏物語ミュージアム

学校において社会科や古典で誰もが習ったであろう源氏物語は、 紫式部によって平安時代中期に書かれたベストセラーといえる物語です。

源氏物語ミュージアムは源氏物語の世界を詳しく知ることができる博物館です。 平安文化の雅な世界観の中に浸ることができます。

宇治橋や宇治駅前の大通りから東方向に折れ、静かな住宅街の中の細い道を上っていくと 源氏物語ミュージアムがあります。 丸く柔らかなラインの屋根、平屋建で寝殿造風です。

広い源氏物語ミュージアム敷地内には庭園も併設されています。

建物前には庭池があり、架け橋を通ってエントランスに向かいます。 庭園の片隅に咲く花、水に映り込んだ緑豊かな木々も美しかったです。

源氏物語は五十四帖からなり、主人公光源氏の恋愛について次々と描かれます。 中でも四十五帖から後の十帖は宇治十帖と呼ばれ、 光源氏の息子薫の君や孫の匂宮の恋愛について宇治を舞台にした物語になっています。

平安時代の衣装や調度品などが展示されており、貴族の暮らしぶりがよくわかります。

当時の牛車を実物大で展示していました。 貴族のお乗り物として、雅な平安時代を象徴するような感じ。

平安時代の貴族の遊びについても紹介されていました。 人気の遊びだった双六や、漢字の偏と旁を合わせる偏つぎ

貝の内側に美しい花の絵が描かれた貝合わせ

十二単を着た姫君たちが囲碁を楽しんでいる様子です。

そして、簾の外には殿方の影が…

簾越しに垣間見る光源氏や薫の姿です。 今でいうと…不審者…にもなりかねないけど、 平安時代では垣間見て恋愛に至るという何とも風流な世界です。

光源氏が暮らした六条院屋敷の展示がありました。 この世を謳歌した光源氏の暮らしぶりがわかります。

春夏秋冬の御殿にそれぞれ女性を住まわせた暮らしは、 現代の常識で考えるととんでもない許されざることですが、 当時は一夫多妻制は当たり前だったのでしょう。

ショップには数多くの京都らしいお土産品が売られていました。 私はお手軽で綺麗なしおりがいろいろ売られていたので、家族みんなの分購入しました。

源氏物語ミュージアムは想像以上に楽しかったです。 館内はゆったりとしており、わかりやすい展示や映像も豊富にあるので、 訪れたことのない方はぜひ行ってみることをお勧めします。

福寿園 宇治茶工房

さて、来た時と同じ道を通って帰ることにしたのですが、 途中、宇治川沿いにある福寿園 宇治茶工房に立ち寄りました。

宇治といえば、やはり宇治茶に関する土産物を買いたい! 福寿園でプリン、わらびもち、宇治茶などを購入しました。 自宅用の他、何ヵ所へのお土産として選んだので、結構なお金を使っちゃいましたが、 間違いのないお土産でした!

宇治上神社

宇治にある宇治上神社は、 平等院とともに古都京都の文化財の1つとして世界遺産に登録されています。

源氏物語ミュージアム内でも紹介されていました。 世界遺産…だけど、平等院などと比べると何とも地味目…かな。 でも、静かな山あいの中で落ち着いて参拝できそうです。

平安時代後期に造営された本殿は現存する日本最古の神社建築で、 国宝に指定されています。

源氏物語ミュージアムと、福寿園の間ほどのところにあり、 すぐ行けそうな距離でしたが、今回は時間の都合でパスしました。 宇治にはまた異なる季節に訪れてみたいなぁと思ったので、その時一緒に行きたいと思います。

宇治の観光マップ

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