ブカレスト(Bucharest)は、 かつて東欧の小パリと呼ばれる美しい都市であったそうです。
しかし、共産党政権により歴史的な建物は次々と破壊されてしまい、 昔の面影を残す多くの街並みが失われてしまったのです。
ブカレスト(Bucharest)の観光スポット
現在では建物の修復も徐々に進んでおり、破壊や大火から免れた歴史的建造物と共に、 多くの観光客を惹きつける魅力的な街へと再建されてきています。
私たちの周遊ツアーは、ルーマニア中央部にあるペレシュ城の観光を終え、 北方向からブカレスト入りしました。
緑豊かな木々に囲まれた近代的な建物が並ぶ風景を眺めながら、 ブカレスト中心部へ向かいました。
ヴィクトリア宮殿
ヴィクトリア通りはブカレスト北から南方向の中心部に向かって走る大通りです。 それにしても、すごい車の列! ブカレストは世界の主要都市の中でも、交通渋滞ワースト10の常連だそうです。
通り沿いには、巨大なルーマニア国旗を掛けた大きな建物が見え、 カラフルな3色が強烈に目に飛び込んできました。 この建物は、ヴィクトリア宮殿(Victoria Palace)です。
ここはルーマニア政府機関の建物ということです。 建物の西は勝利広場で、ヴィクトリア通りの北端になります。
ルーマニア国立歴史博物館
ヴィクトリア通り沿いには、旧共産党本部、美術館、博物館などぜひ立ち寄りたい見所が多くあります。 私たちを乗せたバスはそのままヴィクトリア通りを南方向に進み、まず旧市街へ向かいました。
ヴィクトリア通りの南端近くにある美しく大きな建物は、 ルーマニア国立歴史博物館(National Museum of Romanian History)です。 館内にはルーマニア王国時代の豪華な装飾品などが展示されているそうです。
衝撃的な最期を迎えた独裁者チャウチェスク夫人は、 この建物内でダンスパーティーをよく開いていたのだとか。
東方面には旧市街が広がり、貴重な文化財を見ることができます。
聖ディミトル教会
フランチェザ通りを東に向かって歩いて行くと、 聖ディミトル教会(Biserica Sf.Dumitru Posta)があります。
旧王宮跡
さらに東に進むと見えてくるのは、旧王宮跡(Old Princely Court)です。 ドラキュラ伯爵のモデルとして有名なヴラド・ツェペシュ公が建てた王宮跡とのこと。
現在は、廃墟のような姿ですが、修復中だそうです。
クルテア・ヴェケ教会
旧王宮跡のすぐ隣にあるクルテアヴェケ教会(Biserica Curtea Veche)は、 ブカレストに現存する最も古い教会だそうです。 教会内には、16世紀のフレスコ画が一部残っているそうで必見です。
自由時間があれば、旧市街を散策して旧王宮跡や教会内などを見学したかったのですが、 慌ただしい日程になっており残念でした。
Taverna Covaci でランチ
旧市街では昼食タイムが設けられていました。 飲食店などが多く並ぶコバチ通りを歩き、レストランへ。
ランチはTaverna Covaciというレストランで用意されていました。 手軽に伝統的なルーマニア料理店を食べれる人気店のようです。
店内はおしゃれで、ルーマニアの伝統的なホレズ焼きでしょうか、 たくさんのお皿などが壁に並んでいました。
メインは、サルマーレ(ロールキャベツ)、 あとはスープと、ちょっと甘すぎて食べきれないアップルパイでした。
午前中ペレシュ城観光し遅めのランチタイムでした。 この後はブカレストの観光のメインともいえる国民の館の見学予定になっており、 予約時間が迫っていたため急ぎ急ぎのランチタイムになってしまいました。
(国民の館については別ページに書きます。)
革命広場・革命慰霊碑
国民の館の見学を終えた頃には既に薄暗くなっていましたが、 ブカレストにはまだまだ見ておくべき場所がありました。
ヴィクトリア通りを今度は北方向に走り、 向かったのは革命広場(Piata Revolutiei)です。
ここは1989年のルーマニア革命時、悲劇の舞台となった場所です。
広場中央には、犠牲者を悼む革命慰霊碑(Memorial of Rebirth)が 建てられています。
暗闇の中、写真ではわかりにくいのですが、 白い革命慰霊碑に突き刺さっているのは心臓だそうです。
そして、その心臓から流れ落ちたであろう血がボンヤリながら見えました。 この革命広場で犠牲となった多くの人々の象徴であり、追悼の意味を込めて建てられたのでしょう。
旧共産党本部(旧庁舎)
革命慰霊碑の後ろには、旧共産党本部の建物があります。 ルーマニアの独裁者 チャウシェスクが最後の演説を行った場所です。
チャウシェスク元大統領夫妻が処刑されたニュースは私の記憶にもあり、 その負の歴史の舞台を目の前にして重々しい気分になりました。
旧共産党本部の建物前には、足がかなりひょろ長い男性像が見えました。 これはユリウ・マニウ(Iuliu Maniu)の像で、 3期にわたってルーマニアの首相を務めた著名なルーマニアの政治家の1人だそうです。
クレツレスク教会
革命広場から ビクトリエイ通りをはさんで西方向にあるのは、 クレツレスク教会(Kretzulescu Church)です。
ルーマニア正教の教会で、善と悪を裁く神を描いたフレスコ画が有名だそうです。
教会前の像は、国民的英雄のコルネリウ・コポス(Corneliu Coposu)だそうです。
ブカレスト大学図書館
旧共産党本部の建物から通りを挟んで北方向に歩いて行くと、 バロック様式のりっぱな建物がありました。
これは、ブカレスト大学図書館(Central University Library )です。
図書館前には、巨大な騎馬像がありました。 ルーマニア初代国王であるカロル1世の像です。
ルーマニア国立美術館
真向かいを見ると、カラフルに輝く大きな建物が見えました。 これは、ルーマニア国立美術館(National Museum of Art of Romania)です。
館内は、ルーマニア館・ヨーロッパ館に分かれており、 国内外の絵画などが数多く展示されているようです。
館内に入ることはできませんでしたが、 元はルーマニア王宮であったというだけあり、素晴らしい外観でした。
もう少し明るいうちに、ブカレストの街観光ができたらもっと楽しかったと思いますが、 限られた時間内ながらライトアップされた街散策が楽しめました。
ブカレストの街は美しい光に包まれており、 カラフルな光の中、ホテルに向かいました。
道は相変わらず、車で渋滞していましたが 車の光の帯がイルミネーションと合わさり、更に美しく 夜の街の最後のドライブを楽しみました。