かつて「北のパリ」と称され、 美しい街並みを誇るポーランド首都ワルシャワ(Warszawa)。 第二次世界大戦中に歴史ある建物や街の風景はことごとく破壊されたにもかかわらず、 ワルシャワ市民の奮励努力により街並みは見事に再現されました。
中世の歴史そのものを感じる街並みはワルシャワ歴史地区として 世界遺産に登録されています。
ワルシャワ旧市街市場広場
ワルシャワ歴史地区の中心にあるのが、旧市街市場広場(Rynek Starego Miasta)です。 広場の周囲はたくさんのレストランやカフェ、土産物店などが建ち並び、 多くの観光客の姿が見られました。
すべて戦後に復元された建物だそうですが、カラフルで中世の雰囲気たっぷりの街並みは魅力たっぷりです。
人魚像
旧市街市場広場の中心には、 ワルシャワの街のシンボル人魚像(Mermaid Monument)があります。 「人魚」という優雅で女性的な雰囲気ではなく、剣と盾を持った勇ましい女戦士って感じです。
昔 ヴィスワ川には人魚が住んでいたんだとか。彼女は貪欲な商人に捕まってしまいますが、 漁師たちに救われ、その後 剣と盾で武装した姿でワルシャワの守護神として街を守り続けてきたということです。
そのような人魚伝説から、ワルシャワの街中ではいろいろなところに人魚像や人魚のマークがあるそうです。 ワルシャワの人々にとって、人魚には特別な思いがあるんですね。
ワルシャワ聖ヨハネ大聖堂
人魚像のあたりから南東方向に少し歩いていくと、 ワルシャワ聖ヨハネ大聖堂(St. John's Archcathedral in Warsaw)があります。
14世紀に建てられワルシャワで一番古い教会として有名ですが、 この教会も戦争で破壊された後、ゴシック建築で再建されたものです。
煉瓦造りのファサードがとっても素敵♪
建物が大きく、道沿いからは教会全体の写真を収めることができませんでした。
荘厳な雰囲気の入口から教会内へ入っていきました。
教会内はゴシック建築の特徴的なリブ・ヴォールト(Rib vault)による天井様式。 交差ヴォールトにより、天井の重さを柱で支えることができるようになったそうです。
このおかげで壁を厚くする必要がなくなり、壁に美しいステンドグラスをはめ込むことが可能になったのです。 柔らかく鮮やかな光がステンドグラスを通して差し込んできて、とっても綺麗♪
これらのステンドグラスには、ポーランドの歴史が描かれているそうです。
ワルシャワ聖ヨハネ大聖堂は、ポーランド王の戴冠式や行事が行われたこともある由緒ある教会で、 地下にはポーランドの多くの著名人が埋葬されているそうです。
パイプオルガンのコンサートも有名だとか。 旧市街散策の合間に、ゆっくりと時間をかけて見学したい教会だと思います。
ワルシャワ王宮
更に南東方向に少し歩いていくと、王宮広場(Castle Square)に出ます。 王宮広場の東側にある赤レンガの素敵な建物は、 ワルシャワ王宮(Royal Castle in Warsaw)です。
ワルシャワ王宮も第二次大戦中にドイツ軍により破壊されてしまいましたが、 その後当時の雰囲気で再建されました。 内部見学する時間はありませんでしたが、現在博物館として公開されており、 当時の美術品や調度品を見学することができるそうです。
王宮広場の中心には、ジグムント3世の碑(Sigismund III Vasa Column)があります。 ジグムント3世はスウェーデン王ヨハン3世と、ポーランド王ジグムント1世の娘の長男でした。 このことから、ポーランド王として在位するとともに、スウェーデン王位も継承することになります。
記念碑の高さは22mもあり、ジグムント3世は大きな十字架を手に掴み堂々たる姿で王宮広場を見下ろしています。
クラクフにあったポーランドの首都は、ヴァヴェル城の火災などをきっかけに遷都を余儀なくされ、 ジグムント3世によりワルシャワに移されたのです。
聖アンナ教会
王宮広場から南を見ると、鐘楼があります。 この鐘楼には登ることができ、そこからはワルシャワの街が一望できるそうです!
鐘楼と並んで建っているのが、聖アンナ教会(St Anne's Church)です。 ポーランドでも重要な行事が多く行われる教会で、 内部はバロック様式で豪華絢爛、天井画なども素晴らしく見応えたっぷりだそうです。
パイプオルガンのコンサートも有名だとのこと。 旧市街観光の帰り道に、通りから外観を眺めるだけとなってしまいました。 フリータイムがぜひほしかったなぁ~。
まだまだワルシャワの街観光をゆっくりとしたかったけど、 限られた時間で仕方ありません。 旧市街の街並みを名残惜しく眺めながら、バスへの帰り道を急ぎました。