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【ワルシャワでショパンの足跡をたどる】 聖十字教会からショパン博物館へ - ポーランド旅行記

ポーランド首都 ワルシャワ(Warszawa)では、まずショパンゆかりの地を訪れました。 ワルシャワ旧市街中心から南方向 1.5kmほどの地区に、ショパンファン必見の教会、博物館があるのです。

旧市街から南方向に伸びるクラコフスキエ・プシェドミエシチェ通りは、 多くの人で賑わっていました。

聖十字教会

聖十字教会(Holy Cross Church)は クラコフスキエ・プシェドミエシチェ通り沿いに建ち、通りを挟んでワルシャワ大学があります。 ショパンは幼少期からこの教会に通っていたそうです。

教会 - 外観

2つの尖塔が特徴的で、白を基調とした外観です。 17世紀末にバロック様式で建てられた美しい教会ですが、 第二次世界大戦中にナチス・ドイツによって大きな被害を受け、戦後修復されました。

教会 - 内部

教会内は明るく、白い壁面で囲まれています。 そして祭壇は豪華絢爛なゴールドで、更に幾つものシャンデリアが輝いていました。

パイプオルガンもゴールドで豪華です。

ポーランドのあちらこちらでお見かけした、ポーランド出身の偉人 ヨハネ・パウロ2世が、 聖十字教会内でも暖かく迎えてくれました。

教会 - ショパンの心臓

ショパンは、ロシア占領下のポーランドに戻ることができずパリで亡くなります。 しかし、故郷ワルシャワを愛する思いから、せめて自分の心臓は故郷に届けてほしいと姉に頼んだのです。 その願いは叶えられ、彼の遺体はパリに埋葬されたのですが、心臓はここ聖十字教会に安置されました。

彼の心臓は、祭壇手前の左側にある石柱の下に安置されています。

柱には立派なプレートがあり、ショパンの心臓が眠っていることが示されています。 ショパンファンにとっては、聖地のような特別の場所といえるでしょう。

心臓が安置された場所には、たくさんの花が手向けられていました。

身体の一部分だけが石柱内に埋め込まれていると聞くと、ちょっと不可思議な気がしますが、 彼は故郷ポーランドにとっても、晩年を過ごしたパリにとってもかけがえのない存在であったのでしょう。

身体の中枢である心臓だけでも、彼の望みどおり愛する故郷に戻ることができ良かったと思います。

聖十字教会内の見学を終え、外に出ました。 教会入口には大きな十字架を背負ったキリスト像があります。

そして、南方向には美しい宮殿が見えました。

スタシツ宮殿

スタシツ宮殿(Palac Staszica)は1820年頃に建てられたそうです。 歴史を感じる美しい外観ですが、ワルシャワの街の多くは戦後復元されたものであり、 このスタシツ宮殿もその一つです。

現在はポーランド科学アカデミー研究所として機能しているそうです。

建物前には、地動説を唱えたコペルニクスの像があります。 トルン旧市庁舎前で見かけたコペルニクスは堂々たる立ち姿の像でしたが、 こちらのコペルニクスは同じように天球儀を持っているものの、天を見つめながら高い台座上に座っていました。

フレデリック・ショパン博物館

スタシツ宮殿のあたりから南東方向に500mほど行くと、 フレデリック・ショパン博物館(Fryderyk Chopin Museum)があります。 もともとは貴族ヤヌシュ・オストログスキが17世紀に邸宅として建てた宮殿ということで、 バロック様式のとても美しい外観です。

館内にはショパンゆかりの生活用品や資料が豊富にあります。 タッチ・パネルなどを利用した近代的な展示方法で、興味深いものばかりです。

指定場所に触れるとショパンの音楽が流れるなど、ショパンの世界に思いっきり浸ることができます。 複製とは聞きましたが、彼直筆の楽譜などを見ることができるのも嬉しい~♪

美しいメロディーを生み出すまでのショパンの苦悩が、 楽譜に表れているような気がします。

ちょっと驚きの、ショパンのデスマスクです!

ショパンの髪の毛の展示もありました!

ピアノの詩人と言われたショパンのピアノも展示されています。 このアップライトピアノも、実際にショパンが弾いていたそうです♪♪

そして、一番の見所は、下の写真の部屋でしょう。 パリで過ごしたショパンの部屋を再現したものだそうです。 中央には彼が最後に使っていたというプレイエル製のピアノが置かれています。

ショパンが過ごした街を歩き、ショパンが弾いたピアノを見て、ショパンの心臓が眠る教会を訪れ、 ショパンの世界に浸りきった一日となりました。

聖十字教会からフレデリック・ショパン博物館へのルートマップ

縮小すると、ワルシャワ旧市街の各所観光ポイントがわかります。