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【トルン旧市街の観光ルート】 旧市庁舎からドイツ騎士団城跡へ - ポーランド旅行記

中世の雰囲気が色濃く残るトルン(Torun)の旧市街。 街の中心にはトルン旧市庁舎があり、 主な観光ポイントは旧市庁舎から500m以内のところにあります。

コンパクトな街なので、旧市庁舎のあたりを拠点とし、 1日あればトルンの街歩きを楽しむことができます。

旧市街の北からトルンの街観光をスタートし、 旧市庁舎前のコペルニクス像があるリネク・スタロミエイスキ通りまで 歩いてきた私たちは、次に旧市街南方向に向かいました。

トルン旧市庁舎周辺の観光ポイントについては こちらに書いています

コペルニクスの生家

コペルニクスはポーランド出身の天文学者。 当時の常識であった天動説に対し、1543年に地動説を唱えました。

コペルニクスの生家(The House of Nicolaus Copernicus)は、 旧市庁舎広場からすぐ南、ミコワヤ・コペルニカ通りに面してあります。 父親は商人だったそうで、かなり裕福な家であったことを物語る素晴らしい建物です。

建物は3階建てになっていましたが、狭い通りからはなかなか全景を写すことができませんでした。 中は現在博物館になっており、彼が使っていた道具などが展示されているそうです。

入口上には 「 DOM MIKOLAJA KOPERNIKA 」(ニコラウス・コペルニクスの家)と書かれています。

聖ヨハネ大聖堂

コペルニクスの生家からミコワヤ・コペルニカ通りをまっすぐ東に200mほど歩くと、見えてくるのは 聖ヨハネ大聖堂(Cathedral of SS John the Baptist & John the Evangelist)です。

聖ヨハネ大聖堂はトルン最古の教会で、13世紀に着工し15世紀にかけて増改築されたそうです。 そばで見ると大迫力!ゴシック様式の外観です。

大聖堂の内部は、レンガ造りの外観とは全く違い、白い壁で明るい雰囲気でした。

多くの窓は美しいステンドグラスで彩られていました。

14世紀に描かれた壁画だそうです。

主祭壇のあたりの壁面はレンガになっており、落ち着いた雰囲気でした。

なお、コペルニクスはこの聖ヨハネ大聖堂で洗礼を授けたそうで、 その時の洗礼盤が置かれています。 主祭壇から右方向の奥、窓際に置かれているのが、その洗礼盤と思われます。

さて、聖ヨハネ大聖堂の内部見学を終え、南西方向から外観の上部を見ると大時計が見えました。 この時計は、第264代ローマ教皇となったヨハネ・パウロ2世から寄贈されたもので、 その時計の針は「神様の手」と呼ばれているそうです。

この時計はヴィスワ川方向に掛けられており、ヴィスワ川を行き来する人々に時を教えたのだとか。

また、大時計の上には鐘楼があり、そこに登ると旧市街を一望することができるそうです。 下からは全く見ることができなかったのですが、 鐘楼に付けられた鐘はポーランドで3番目に大きい立派なものだとのこと。 歴史的にも構造的にも見所が多い大聖堂でした。

ショパンの家

聖ヨハネ大聖堂の南側をまっすぐ東方向に進み、チャスナ通りを歩いて行くと、 目の前に淡い若草色の建物が現れます。

ここは、ショパンの家(Palac Fengera)として観光スポットになっています。

建物の壁面にはプレートが埋め込まれており、 上のプレートにはショパンが1825年 ここに住んでいたことが書かれています。 その当時、ショパンは15歳でした。

下のプレートには、この建物がショパン一家と親交の深かった FRYDERYK SKARBEK(フレデリック・スカルベク)の生家であることが書かれています。

ドイツ騎士団城跡

ショパンの家の南側から更に東方向にチャスナ通りを歩いて行くと、 先ほどまでのカラフルでお洒落な建物が並んだ街並みとは雰囲気が一転。

チャスナ通りを通り過ぎた側の建物は古めかしく、壁面も手入れされず荒れ果てた感じでした。

そして、赤茶色の城壁が伸びた風景が!

ここは、ドイツ騎士団城跡(Teutonic Castle ruins)です。 13世紀にドイツ騎士団が建設し、トルンの街が栄えていく拠点となった場所です。

しかし、その後ドイツ騎士団の弾圧に不満が高まっていったトルン市民の反撃にあい、 城は破壊されてしまったそうです。

1454年に破壊された城は、その後500年もの間放置されたままになってしまい、 原型をとどめない廃墟となってしまったようです。

どのような外観の城であったのか想像もつかないのですが、 現在の姿は朽ち果てたレンガの残骸があるだけで、何とも残念な雰囲気。

でも、復元して妙に綺麗な城があるより、手つかずのままその当時の雰囲気を感じる方がいいのかもしれません。

ドイツ騎士団城跡は崩れたレンガや石垣がある一方、 敷地内は綺麗に手入れされており多くの観光客が訪れていました。

ドイツ騎士団とトルン市民の間で血みどろの抗争の舞台となったこの地ですが、 現在 廃墟周辺の広大な敷地内は緑豊かな庭園となっており、色鮮やかな美しい風景を見ることができました。

また、ドイツ騎士団城跡からすぐ南には、ポーランド最長の川である ヴィスワ川(Wisla River)が流れています。

ヴィスワ川沿いに広がるトルン旧市街は中世の雰囲気がそのまま残り、 コンパクトながら見所たっぷりで美しい街でした。 トルンに滞在したのは1日だけでしたが、たくさんの素敵な思い出ができました♪

トルン旧市庁舎周辺の観光ポイントについては こちらに書いています

トルン旧市庁舎広場からドイツ騎士団城跡 ルートマップ

実際に歩いたルートマップです。
縮小すると、トルン旧市街の各所観光ポイントがわかります。