城塞都市として栄えたオビドス(Obidos)は、 中世の面影を残す小さな町で、人気の観光地です。 ポルトガルの首都リスボンから北方向85kmほどのところに位置し、 日帰りで訪れることができます。
13世紀、当時のポルトガル国王デニスはイザベル王妃と新婚旅行でこのオビドスの町を訪れたそうです。 この美しいオビドスの風景に魅了され、デニスはイザベル王妃にこの町全体をプレゼントしたんだとか!
国王夫妻をも魅了させたこの美しいオビドスの町は、 「谷間の真珠」、「中世の箱庭」と称され、多くの観光客が訪れています。
ポルタダヴィラ - オビドスへの入口
オビドス入口の門は、ムーア人によってイスラム時代に作られたそうです。 ポルタダヴィラ(Porta da Vila)と呼ばれ、 その門をくぐると青く美しい壁面に目が釘付けになります。
門の内側は18世紀につくられた美しいアズレージョで飾られており、聖書の場面が描かれている祈祷室があります。
色彩豊かで可愛い - オビドスの町並み
門から中に入り、オビドスの素朴で古い町並みを北に向かって歩いていきます。 色彩豊かな建物が並び、素敵な雰囲気です。
石畳の階段が続く小道、道端や白い壁面・バルコニーに置かれた鉢植えなどあらゆるところが絵になる風景です。
ポルトガルでは素敵な陶器類をたくさん見かけたのですが、 ここオビドスでも、購買意欲を掻き立てるお店がたくさんありました。 その展示方法も本当にお洒落でセンスの良さを感じました。
そして、オビドスの町でぜひ試したいのが、ジンジーニャと呼ばれる果実酒です。
この地域の名産品であるサクランボから作られた果実酒を、チョコレートでできたカップに入れてくれます。 結構きついお酒ですが、飲みやすくってチョコレートのカップも後から食べられるし美味しい~♪ 1ユーロほどなので、ぜひお試しを。
まるで絵本や絵画の世界のような美しい町並みが続いています。
サンタ・マリア教会
オビドスのメインストリート ディレイタ通りを北方向に歩いていくと、 町の中心となるサンタ・マリア広場に出ます。 広場に面して東側にあるのがサンタ・マリア教会(Igreja de Santa Maria)です。
ポルトガル国王アフォンソ5世が1448年、ここで結婚式をあげたという歴史ある教会だそうです。 白壁を基調として可愛い雰囲気ですが、趣があります。
サンタ・マリア教会の内部の壁は、17世紀につくられたアズレージョで豪華に飾られています。
美しい祭壇、天井に描かれたフレスコ画など、サンタ・マリア教会の内部は華やかな雰囲気に包まれています。 無料で見学できるので、ぜひ町歩きの合間に入ってみてください。
オビドス城
中世の時代のまま時が止まったかのようなオビドスの町は、周囲をぐるりっと城壁で囲まれています。
城壁内北端にある歴史を感じさせるお城は、15世紀に建てられたオビドス城(Pousada Castelo de Obidos)です。 優雅さは全く感じられず、要塞のような石造りの外観です。
しかし、現在はポサーダ カステロ デ オビドスという国営の高級ホテルに改装され、 予約をとるのもなかなか難しい超人気なんだそうです。
こんな歴史ある古城ホテルに泊まって、素敵なオビドスの町でゆっくりと滞在してみたい~! ホテル内や部屋の内装も気になります。
さて、このオビドス城から伸びる城壁には上って歩くことができます。 しかし、上り口は足元が悪く、城壁の上は道幅が狭くて柵もないため、ちょっとスリリング。 現在は上ることは推奨されてないようです。
城壁からの素晴らしい景観
城壁に上ると、オビドスの町とその周囲の田園風景を一望することができます。
オビドス入口の門であるポルタダヴィラから オビドス城に歩いてくる途中にあった サンタ・マリア教会が見えます。
しばらく城壁からの眺めを楽しんだあと、再び町の入口方向に向かいました。
城壁で囲まれた色彩豊かなオビドスの風景は、今も色あせることなく心に強く残っています。 中世の時代にタイムスリップしたかのような感覚で、オビドスの町歩きを楽しみました。
オビドス周辺マップ
縮小すると、ポルトや、リスボンとの位置関係がわかります。