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【アントワープ聖母大聖堂】 フランダースの犬の舞台 - ベルギー旅行記

『フランダースの犬』は、子供の頃 テレビのアニメで見たり、本で何度も読んだりしました。 あまりにも悲しいストーリー。テレビでは再放送がたびたびあったため、 大人になってから見たことも何度かありますが、新たな涙を流しました。

フランダースの犬の舞台

今見ても涙する『フランダースの犬』のラストシーン。。

唯一の家族だった御爺さんに先立たれ、その日の食べ物にも困るような日々を過ごしていた主人公のネロ。 絵を描く才能にあふれていた彼は、最後の希望の光を求めコンクールの絵を描きあげ出展します。 しかし、彼の絵は選ばれず、夢破れた彼が最後に向かったのがアントワープ聖母大聖堂です。

教会の中には、ネロが一度でいいから見たいと思い続けていたルーベンスの絵がありました。 その夜、いつもは見ることができないルーベンスの絵の覆いがはずされており、ネロは歓声を上げて見入ります。 そして、望み叶ったネロはそのまま力尽きてしまい、愛犬のパトラッシュと共に天に召されてしまうのです。

アントワープ聖母大聖堂 - 外観

オランダからベルギーのブリュッセルに向かう途中、 『フランダースの犬』の舞台であるアントワープに立ち寄りました。 もちろん、アントワープ聖母大聖堂を 目の前で見てみたい、ネロが見たいと切望していたルーベンスの絵を見てみたいと思ったからです。

アントワープ中央駅から美しい街並みを見ながら歩き、フルン広場のあたりまでくると、 際立った高さを誇るアントワープ聖母大聖堂の鐘楼が見えてきます。

出発前に気になっていたのは、クリスマスシーズンのため、教会がクローズされてないかってこと。 聖母大聖堂の公式サイトを見て、事前に確認しておきました。

入口付近に来ました。近くで見ると本当にすごい迫力!! 高さ123mの鐘楼を持つ アントワープ聖母大聖堂は、アントワープ市庁舎と共に、 ベルギーとフランスの鐘楼群の一つとして世界遺産に登録されています。

入口近くには、キリスト降誕シーンを再現した馬小屋飾りが置かれていました。

ステンドグラスが美しい大聖堂の内部

内部は白を基調として、とても厳かな雰囲気です。

ステンドグラスがとても美しく、明るく煌びやかな光が教会内を照らしています。

まるで美術館!ルーベンスの名画の数々

広々とした教会内には素晴らしい名画がたくさん飾られており、まるで美術館のようです!

そして、ネロがどうしても見たかったルーベンスの絵。 観覧料が払えないために、亡くなる直前に偶然見ることができるまで 望みは叶わなかったんですね。

『キリスト昇架』 十字架にかけられるキリストの様子を描いています。

『キリスト降架』 亡骸となったキリストを降ろす様子を描いています。

ネロは、ここで念願かなってルーベンスの絵を見ることができたんですね。 しばらく、教会の椅子に座ってルーベンスの絵を眺め続けました。

『マリア被昇天』 天使に囲まれ、天に召される聖母マリアの様子。 ネロの最後のシーンとリンクします。

アントワープは、オランダ・ベルギーを訪れる日本からの周遊ツアーには だいたい入っていると思われる人気の地。 個人旅行で来ている日本人の姿もチラホラ見かけましたが、 オープンと同時に中に入ったため、まだ人はまばらでした。

すばらしい数々の絵画や祭壇を、ゆっくりと眺めることができ、 大変充実した時間を過ごすことができました。

アントワープ聖母大聖堂周辺マップ

縮小すると、アントワープ中央駅や マルクト広場との位置関係がわかります。