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【ブラン城】 中世の雰囲気たっぷり!ドラキュラが住んだ城? - ルーマニア旅行記

ブラン城(Bran Castle)はトランシルバニア地方にある古城です。 吸血鬼ドラキュラ伯爵が住む城のモデルとして、誰もがイメージするのでないでしょうか。

観光拠点となるルーマニア中央の街 ブラショヴからは、 南西方向 30kmほどのところに位置します。

 

ブラショヴから、ブラン城へ

ブラショヴのホテルを出発し、ブラン城へ向かいました。 ルーマニア中央部にはカルパティア山脈(Carpathian Mountains)が長く伸びています。 山々の連なりが何とも幻想的で美しかったです。

合間で集落が見られたりもしますが、ほぼ大自然の中バスは走り続けます。 豊かな田園風景が広がっており、飽きることなく車窓からの風景を楽しみました。

ブラショヴからブラン城に向かう中央地点には、ルシュノヴの街があります。 山の上に見えたのは、ルシュノヴ要塞(Rasnov Citadel)です。

現在は土産物店などが並ぶ観光地となっているようですが、 ドイツ騎士団によって13世紀に造られた要塞だそうです。

ルシュノヴ要塞の前面には、遠目ながら「RASNOV」と書かれた白文字が小さく見えました。

車窓のみとなりましたが、ルシュノヴ要塞にはケーブルカーなどで登ることができ、 ここからはルシュノフの街並みを一望することができるようです。

ブラン城

入口へ

バスはブチェジ山麓のブラン村に到着しました。 駐車場からブラン城入口に向かいます。

通り両側にはたくさんの土産物店やレストランが並んでいます。 ちょうどハロウィン時期で、雰囲気たっぷりでした。

入口に至るまで、たくさんの土産物店が連なっています。 手工芸品店や蜂蜜、チーズなどの食品類もたくさん揃っていました。

私はここで添乗員さんお勧めのハチミツを購入しました。 (帰る頃には売り切れることが多いそうで入城前に買ったため、 重い瓶を数本抱えながらの城観光になっちゃいましたが…)

通り両側のお店に目をやりながら入口に向かって歩いて行きました。 目の前の高台には次第にブラン城が大きく見えてきました!

入口から中に入ると、目の前にはハロウィン・モンスター・パーティについての お知らせが大きく掲げられていました。大人気のイベントのようです。

ちょうど私たちが訪れた翌日の夜がパーティ日であったようで、 ブラン城内はハロウィンの雰囲気に溢れていました。

トランシルヴァニア地方の岩山の上にそびえ立つブラン城は、 ドラキュラの城として有名です。この城は、14世紀に造られました。

そして、ドラキュラ伯爵のモデルとなったのが、ヴラド・ツェペシュ公(ヴラド3世)。 しかし、実はヴラド3世はオスマン・トルコと戦った英雄だそう。ただ、彼は大変気性があらく、 捕虜に対して様々な残虐行為を行ったらしく、それが ドラキュラのイメージにつながったようです。

城内見学

現在、ブラン城は博物館として公開され、多くの観光客でにぎわっています。 王の寝室や執務室など、見学できます。

中世当時の調度品なども展示されており、ドラキュラ城という雰囲気はありません。

でも、あちらこちらに置かれているのはハロウィンにまつわるオブジェ。 ドラキュラ城のイメージにまさしくピッタリ!

ハロウィンの舞台として、世界中探してもここ以上のところはないでしょう。 この時期でなければ室内は全く違う雰囲気であったと思うので、 good timing でブラン城を訪れることができました。

部屋には蜘蛛の巣が張り巡らされ、テーブルのお皿にはブラックスパイダーが! グラスから流れ落ちた赤ワインも、血のようで毒々しい…。

窓の外にはハロウィン定番のガイコツさんが佇み、城内を覗いています。 暗闇の中のハロウィン・モンスター・パーティで、こんなのを見たら怖すぎるでしょう!!

ヴラド3世の肖像画が掲げられていました。 彼は残虐な串刺し刑を好んだということから、「串刺し公」と呼ばれたそうです。

当時の衣類などの展示もありました。

甲冑が置かれ、数多くの武器が壁面に飾られた部屋もありました。

拷問に使用したという「鉄の処女」も置かれていました。 こういうのを見ると、ヴラド3世の残虐性が現実味を帯びてきます。

中庭

ブラン城は中庭があり、城は迷路のような複雑な造りになっています。 幾何学的な雰囲気がとても素敵です。

中庭の中央には井戸が見えました。 この井戸にお金を入れると願いが叶うとか、 実は秘密の通路とつながっていてお城の中と行き来できるとか、いろいろ逸話もあるようです。

後で近くで見てみると、美しい彫刻が施されていました。

テラスからの眺望

ブラン城のテラスからは、南西方向がよく見えました。 城に迫りくる山のラインに沿って道は丸く伸びており、山間の喉かな田舎町の風景が広がっていました。

広い空き地の奥をよく見ると、小さな石造りの美しい教会が見えました。 これはブルガリア北東部バルチクにあるステラマリス教会のレプリカだそうです。

フェルディナンド1世のマリア王妃の心臓は、彼女が愛した土地 バルチクに納められたそうですが、その後ブラン城に移送されたとのこと。 この教会はマリア王妃のためにイリアナ王女が建てたそうです。

更にその手前には崩れた壁のようなものが見えました。 これは当時のトランシルバニアとワラキアの国境跡だそうです。

城周囲の庭園

ブラン城の手前には美しく整備された公園が広がっています。 湖もあり、遊歩道を歩いて散策を楽しみました。

公園からはブラン城全景を見ることができます。

公園内を更に奥に歩いて行くと、遮る物が全くないので大迫力のブラン城が綺麗に見えます。 切り立った岩場の上にそびえ立つ様子がよくわかります。

下の写真はお気に入りの1枚です。 美しく黄色に色づいた木々の中のブラン城がとても素敵です。

紅葉シーズンで、しかもハロウィンムード全開の中のブラン城観光は最高でした! この時期に旅行を決めて本当に良かったなぁ~と思いました♪

ブラショヴへの帰り道

帰り道には素晴らしい夕焼けが広がる風景を見ることができました。

朝の幻想的なカルパティア山脈も美しかったのですが、 赤く染まる夕焼けの中のカルパティア山脈も大変印象に残っています。

帰り道の車窓から見た田園風景は、端から端まで赤く輝いており、 後ろを何度も振り返り、眺め入りました。

ブラショヴから ブラン城へのルートマップ