香川県の金刀比羅宮は江戸時代より庶民の信仰を集め、こんぴら参りは一生に一度の憧れとされていました。
更に厄除け総本山として知られる岡山県の由加神社も参拝するゆが・こんぴら両参りは、 より多くのご利益を受けられると明治にかけて盛んに行われたそうです。
金刀比羅宮 - 江戸時代より庶民に広がった『こんぴら参り』
金刀比羅宮には以前から訪れたいと考えていたのですが、長い階段のことが頭をよぎり躊躇していました。
でも、由加神社を訪れた際にゆが・こんぴら両参りのことを知り、私たちも足を伸ばして『こんぴら参り』することにしました。
金刀比羅宮 - 表参道 から 御本宮 へ
表参道入口
表参道入口周辺には土産物店やレストランなどが多く建ち並び、多くの参拝客で賑わっていました。
さぁ、ここから御本宮まで785段の石段を上って行きます。
足が少しずつ重くなっていきますが、参道の両側には土産物店が並んでおり雰囲気を楽しみながら上って行くことができます。
足腰に不安がある方は、土産物店などで杖を借りて上ることもできます。
琴陵宥常銅像
金刀比羅宮 大門手前には少し広場があって、銅像が見えました。
ここは 上り始めて288段目ということ。そろそろ足が疲れてきたところだったので、休憩がてら石段から離れて見に行ってみました。
この銅像は宮司として勤め金刀比羅宮の礎を築いた琴陵宥常(ことおかひろつね)という方だそうです。
日本水難救済会を創設するなどの功績があり、資料などが展示されていました。
金刀比羅宮 大門
石段365段目にあるのは、金刀比羅宮総門 大門です。
これは高松藩初代藩主であり、水戸光国の兄 松平頼重が寄進したものだそうです。
大門より先が境内となるのですが、その前に振り返ってみると素晴らしい絶景を目にすることができます。
まだまだ御本宮までは石段を上らなければなりませんが、ここで風景を眺めながら ミニ休憩~
金刀比羅宮 桜馬場
長~い石段上りが必要なこんぴら参りですが、ちょっとホッとするのが桜馬場のあたりです。
私が訪れたのは新緑美しい時期でとてもリフレッシュできました。 また、名前からわかるように春の桜の時期もひと際美しい風景となるようです。
またまた、階段・・・。少しずつ足の進みも遅くなっていきます。。
桜馬場西詰銅鳥居
石段431段目にあるのは、青銅で造られた桜馬場西詰銅鳥居です。
銅鳥居をくぐって先に行く前に、ここで休憩~
このあたりには、見所がたくさんあります。
こんぴら狗
そびえ立つ銅鳥居の右方向に、ちょこんと座っていたのは可愛いお顔のこんぴら狗です。
一生に一度は行きたいと庶民が願ったこんぴら参りですが、残念ながら諸事情から諦めざるを得ない人も多かった時代。 そのような人々は飼い犬を自分の代わりに送り出し、他の参拝者に願いを託したそうです。
頭はピッカピカ!みんなから可愛がられているんですね。
この後、御本宮 神札授与所にて、こんぴら狗陶器の置物を見つけて一緒に連れて帰ってきました~
見るたびに幸せな気分になってます!
金刀比羅宮 神馬舎
銅鳥居手前を左方向に進むと、奥に神馬舎があります。
でも、近づいていくと、びっくり!
ここには石像ではなくって、本当の馬に会えるのです。
月琴号は後ろ向きでよく見えなかったけど、ルーチェ号は優しい目の可愛いお顔を見せてくれていました。
元競走馬だそうで、真っ白な毛並みが美しく とっても魅力的でした。
今治造船奉納プロペラ
金刀比羅宮は「海の神様」として親しまれていることから、今治造船が奉納したプロペラだそうです。
とっても大きく、目を引きました。
アフリカ象像
こちらも目を引いたアフリカ象。なぜここに奉納されたのか謎だけど、金刀比羅宮が象頭山中腹にあるからだとか?
広場をぐるりっと回って少し元気を取り戻しました。 再び、石段を上って行きます。
金刀比羅宮 旭社
石段628段目にあるのは、旭社です。
天保8年(1837年)に建立され、重要文化財となっています。
素晴らしい建築物だけに近づいてじっくり見たいところですが、 先に御本宮を参拝するようルートが決まっており、帰りにゆっくり見学やお参りできるようになっています。
金刀比羅宮 賢木門
石段642段目にあるのは、賢木門で、土佐の戦国大名 長曽我部元親が奉納したものだそうです。
長かった石段上りも、あと少し~
残りの階段の先を見上げると、ついに御本宮が見えてきました!最後のひと踏ん張りです!
金刀比羅宮 御本宮
石段785段目まで無事たどり着きました。
御本宮の御祭神は、大物主神と崇徳天皇だそうです。
海の神様として航海の安全や、病気平癒、金運、縁結びなど様々なご利益があるとのこと。
願い事はたっぷりあるので、ゆっくりと祈願してきました。
金刀比羅宮 展望台
そして、御本宮から北方向には展望台があり、素晴らしい眺望を楽しむことができます。
町並みや讃岐富士も綺麗に見ることができ、石段を上ってきた疲れが一挙に吹き飛ぶような絶景でした。
金刀比羅宮 神楽殿
次に授与所方向に進むと、手前に見えたのは 神楽殿です。
艶やかな楽太鼓が置かれており、目を引きました。
三穂津姫神社
御本宮から50mほど南方向に歩いて行くと、大物主神の后を祀る三穂津姫神社があります。 縁結びや家内安全にご利益があるそうです。
御本宮と三穂津姫神社は南渡殿で結ばれています。
さて、御本宮から更に石段を583段上ると奥社があり、更なるご利益を享受できるとのこと。
距離にして1.2kmあるということで、ほとんどの人は御本宮までの参拝となるようです。
私たちも御本宮での参拝を終えて、下に降りて行くことにしました。
今回 機会があり、ゆが・こんぴら両参りをすることができました。
江戸時代に広がった参拝の旅は大変な苦労を伴ったことでしょうが、 現代では車で参道近くまで出かけ、簡単に両参りすることが可能です。
瀬戸内の新鮮な魚介類や、香川のもちもち讃岐うどんなどグルメも味わいながら楽しい旅行となりました。
金刀比羅宮周辺マップ
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