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【神戸・人と防災未来センター】阪神淡路大震災から得た教訓と防災減災について学ぶ - 兵庫県旅行記

華やかなイメージの神戸ですが、誰もが衝撃を受けた未曾有の大震災に見舞われた街でもあります。 1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災です。

死者は6400人を超え、家屋全半壊数は約25万近くにも及びました。 その後、神戸はめざましい復興・発展を遂げるのですが、 悲惨な経験を風化させずに今後の防災に生かすため、 2002年に人と防災未来センターが作られたのです。

神戸・人と防災未来センターを訪れて

外観

人と防災未来センターは東館と西館があり、まず目を引くのはガラスで覆われた西館です。

壁面には、1995年1月17日の地震発生時間「5:46 am」が大きく、 その下には「7.3 magnitude」と地震の規模が表記されていました。

西館は並々と水が張られた人工池に囲まれ、浮かぶように建っています。 震災時に多くの市民が水不足で困ったことから、このような造りになったようです。

人工池の中には「阪神・淡路大震災 鎮魂の碑」があります。 地震発生時間 5時46分の時計の針の角度を示しているそうです。

西館と並んで東館があり、連絡通路でつながっています。

館内

館内の見学は、まず西館に入り4階からスタートし、下に降りて行くのが順路となっています。

西館 4階

西館 4階は震災追体験フロアになっています。 なお、この階は全面カメラ等の撮影は禁止です。

まずは震災直後の街並みがジオラマ模型で再現された中を通り抜けます。 悲惨な光景が左右に広がり、そのリアルな情景に改めて地震の凄まじさを感じました。

また、1.17シアターでは大型映像と音響で震災の恐ろしい破壊力を見せつけられます。 いずれ起こりうる大震災に備えるためにも、当時の状況を知っておくことは大切だと思いました。

西館 3階

西館 3階は震災の記憶フロアになっています。

震災の記憶を残すコーナー」では、震災直後の写真や資料が一面に展示されています。

再現された倒壊した家屋などを見ると、改めて地震の恐ろしさを実感しました。 木造家屋が多い地区では、全半壊した家の下敷きになって多くの人々が助け出されることなく亡くなったのです。

壊滅した街の中、住む家を失った人々は学校などの避難所に集まり一緒に生活せざるを得なくなりました。 過密状態の中でプライバシーが保たれる場所はなく、人々は長らく辛い日々を過ごしたのです。

やがて仮設住宅が順次建てられ、被災者たちは新たな生活をスタートすることになったのです。

震災からの復興をたどるコーナー」では、震災から復興への資料が展示されています。 阪神淡路大震災から見事に復興し、神戸はめざましい発展を遂げてきたのです。

西館 2階

西館 2階は防災・減災体験フロアになっています。 自然災害を学習し、防災に関する様々な展示を見ることができます。

次に、連絡通路を通って東館に移動するのがルートとなっています。

東館 3階

東館 3階は水と減災について学ぶフロアになっています。

水の惑星である地球のことや、自然のことについて映像で学ぶことができます。

また、南海トラフ巨大地震について、パネルや地図でわかりやすく 知ることができます。

橙色で囲まれた領域は、南海トラフ巨大地震の想定震源域です。

南海トラフ巨大地震により、静岡県から宮崎県にかけて震度6強、最悪震度7の揺れが想定されています。

九州から東海の広範囲に及ぶ太平洋沿岸で、10m以上、最大34m を超えるような 凄まじい大津波が押し寄せると想定されています。

地震発生から1mの津波到達時間は、和歌山、高知県、静岡県など早いところでは何と数分なんです!

改めて大きなパネルを目の前で見て、近づきつつある地震の怖さを感じました。

南海トラフ巨大地震の被害は、 最悪のケースで死者・行方不明者が、30都府県で約323,000人、 家屋全壊は約2,386,000棟と想定されています。

普段から防災グッズの準備、避難ルートや場所の確認などを怠りなくしておかなければ!と痛感しました。

東館 1階

東館 1階のこころのシアターでは、 東日本大震災についてドキュメンタリー映像などを上映しています。

タイムテーブルがあるので、先に時間チェックしておく必要があります。

訪れた感想

大震災に見舞われた神戸には、このような震災資料館があると聞いてはいたものの、 実際に訪れてみて、これほど大規模で充実した展示資料があるとは思いもしていませんでした。

また、人と防災未来センター館内にはボランティアの方が多くおいでて、 実際の体験や今後参考となるような具体的なお話を気軽にして下さいました。

地震大国である日本は、南海トラフ巨大地震をはじめ今後も このような災害に向かい合っていかなければいけません。 防災の意識を高めるためにも、ぜひ家族で訪れるべき施設だと実感しました。

神戸 人と防災未来センター周辺の航空写真

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