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【アルカンタラ展望台・サン・ロケ教会】 グロリア線を利用した観光ルート - ポルトガル旅行記

ポルトガルの首都リスボンは、「7つの丘の街」と呼ばれており、 起伏の多い地形となっています。 今回のツアーでは半日のフリータイムがあったので、 トラムやケーブルカーを利用し、効率よく観光できるよう予め考えておきました。

ロシオ広場(ペドロ4世広場)

リスボンのバイシャ地区中心にあるのがロシオ広場です。 広場周囲にはたくさんのカフェやレストランがあり、多くの人で賑わっています。

広場の中央には初代ブラジル国王となったドン・ペドロ4世の銅像が立っており、 正式にはドン・ペドロ4世広場(Praca Dom Pedro IV)と呼ばれています。

ロシオ広場に面してペドロ4世像の北には、 マリア2世国立劇場(Teatro Nacional D. Maria II)があります。 ギリシア神殿風ファサードが美しい外観で素敵です。

ロシオ広場近くのレストランで昼食を終え、まずはリスボン名物ケーブルカーに乗って サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台に行こうと思いました。

マリア2世国立劇場の西側の通りをまっすぐ進んでいくと、 レスタウラドーレス広場(Praca dos Restauradores)があります。 細長い広場で中央にオベリスクがありますが、賑わいはなく殺風景な雰囲気でした。

おそらくこの広場周辺を行き交う多くの人は、ケーブルカーのグロリア線を利用するのでしょう。 レスタウラドーレス広場の北端左側の建物の間にグロリア線の乗り場があります。 (ページ一番下の地図参照)

グロリア線

坂が多いリスボンには、ラヴラ線、グロリア線、ピカ線とケーブルカーの3路線があります。 中でもグロリア線(Ascensor da Gloria)は急坂を上る路線で、上りきったところには美しい眺望が楽しめる サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台があるため大変人気です。

私もリスボンに来たからには絶対にケーブルカーに乗車しようと思っていたので、 迷うことなくグロリア線を利用しようと乗場へのルートを念入りに調べておきました。 なので、全く迷うことなくケーブルカー乗場に到着。 (下の地図の黄緑線 参照)

ところが!
待っても待っても、全くケーブルカーが来ない?!

ボ~っと立ち尽くす私を見かねて、他の観光客が 「乗車位置に張り紙をしているよ~!しばらく運行休止なんだって。」 みたいなことを教えてくれて納得。 みんな、トボトボと歩いて急坂を上っていってます。

仕方あるまい・・・。私も上っていくことに。 しばらく歩くと、上の方に止まったままのケーブルカーが見えました。

それにしても、落書きが多いなぁ~。 建物の壁面も、ケーブルカーも落書きでいっぱい!

かなり上ってきました。 ケーブルカーだと数分で楽々だったのに、ずいぶんと大変な思いをしちゃった。。

サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台

急な坂を歩くはめになり結構疲れましたが、無事グロリア線を上りきったところに到着。 そこから右方向に少し歩くと、サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台 (Miradouro Sao Pedro de Alcantara)があります。

サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台からの眺めは最高でした! もう、数分前の「疲労感」なんて、ぶっ飛びです。 天気が急変する一日で傘が手放せなかったにも関わらず、 青空のもと、リスボンの街を一望することができました!

赤茶色の屋根の建物が立ち並ぶ街並みの美しさに見入ってしまいます。 そして遠方の丘の上には、リスボンの象徴であるサン・ジョルジェ城(Castelo de S. Jorge)が見えます。

ちなみにここは、ミゲル君が日本のCMで「消臭力~♪」と清らかな声で歌っていた舞台でもあります。 その当時はそんなこと全く知らなかったけど、あの歌声と美しい風景は記憶に残っています。

サン・ロケ教会

サン・ロケ教会(Igreja de Sao Roque)は、サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台から南方向に 200mほど歩いていくと、道路左側にあります。 イエズス会の教会であり、日本から天正遣欧少年使節がリスボンを訪れた際には宿舎として利用されたそうです。

海外の教会に行くと、よく結婚式に出くわします。 サン・ロケ教会でも、まさにこれから結婚式が始まるところでした。 教会内に入るのはOKだったので、そっと後ろから続きました。

教会内では結婚式の進行中であったため後方からの見学のみでしたが、 内装は見事なもので、もうキラキラ!

16世紀から18世紀にヨーロッパ各地に広まったバロック様式で豪華絢爛に金で装飾されています。 ポルトガルでも有数の美しさを誇っているそうです。

入口が2つあり、左側の建物は教会、 そして右側の建物は教会に附属したサン・ロケ宗教博物館(Museu de Sao Roque)です。 サン・ロケ宗教博物館は有料になるのですが、せっかくなので入ってみました。

サン・ロケ宗教博物館内部には、宗教画や様々な調度品などがコンパクトに展示されていました。

ところで、サン・ロケ教会の前にある広場には何やら男の人の像が立っています。

これは、宝くじ売りの彫像(O Cauteleiro Statue)だそうで、存在感たっぷりです。 差し出された右手には宝くじらしきものがあり、確かに販売しようとしているようなのですが、 何故ここに? よく由来はわからなかったのですが、目を引く存在でした。

カルモ修道院

カルモ修道院(Convento do Carmo)は、サン・ロケ教会から南東方向に300mほど歩いたところに位置します。 ゴシック建築で1389年に建てられたカルモ修道院は、1755年のリスボン大震災によって倒壊しました。 外壁しか残ってない状態で、再建されないまま現在に至っています。

現在、カルモ修道院の建物はカルモ考古学博物館(Museu Arqueologico do Carmo)として公開され、 リスボン大震災の恐怖と記憶を現代の私たちに伝えてくれています。

できればカルモ修道院の中にぜひ入りたかったのですが、 半日の限られた自由時間の中でまだまだ行きたいところがあったので外から眺めるだけにしました。

サンタ・ジュスタのエレベーター

サンタ・ジュスタのエレベーター(Elevador de Santa Justa)は、 バイシャ地区シアード地区をつなぐエレベーターで、1902年に造られたものだそうです。 歴史あるエレベータは現在も市民の足として活躍し続けています。

サンタ・ジュスタのエレベーターは高さ45mで、 上にある展望台からはリスボンの街並みを眺めることができます。 東方向を見ると、美しい建物が立ち並ぶ旧市街やサン・ジョルジェ城が見えます。

南東方向に目をやると、リスボン大聖堂やテージョ川が見えます。 サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台からの眺めと同様に、ここからも素晴らしい景色を堪能することができました。

リスボン観光マップ

リスボンの観光マップと、黄緑色のラインは実際に歩いたルートです。  (紫色のライン:ケーブルカー 3路線です)