メテオラ(Meteora)には、高さ20~600mほどある奇岩群が60以上点在しており、 その垂直に伸びた岩の上に修道院が建てられています。 この不思議な切り立った岩々は、長い年月の川の浸食によって生まれたとのこと。
メテオラ修道院群 - メテオラに現存する6つの修道院
キリスト教弾圧から逃れた人々が9世紀頃からこの地に住み始め、24もの修道院が作られていたそうですが、 現在残っているのは6つのみだそうです。
私たちのツアーではその中の一つ、メテオラで最も大きい メガロ・メテオロン修道院(Monastery of Great Meteoron)を訪れました。
メガロ・メテオロン修道院
あいにく、その日は朝から雨・・・。うらめしく空を眺めながら、なんとか到着までに好転しないかと願っていましたが、 結局悪天候のままメテオラに着き、レインコートや傘を取り出してバスを降りました。
残念ながら、修道院の建物はモヤに包まれてほぼ見えないような状態でした。 (下の写真は、幸い帰り際に一瞬モヤがとれたのでなんとか撮影することができました。)
メガロ・メテオロン修道院に入るには結構大変で、坂道を下ったり、急な石階段を登ったりしなくてはなりません。 切り立った岩の下の、小さな入り口から中に入って行きます。
晴天であったなら、下にはどんな風景が広がっていたのでしょうか。。 登って行く途中で、北に位置するヴァルラーム修道院も見えるはずなのですが、、、 小雨が降る中、みんな足元だけを見て、黙々と岩の周囲にある階段を登って行きました。
さて、メガロ・メテオロン修道院に入る時、女性は膝丈より長いスカート着用必須です。 (長いスカーフを巻くなどの代用でもOKです。) 入口付近での貸し出しもあるのですが、ほとんどの人は自分のものを持ってきていました。
入口付近に来ると、まず目を引くのがカラフルで美しい色彩の壁画です。
教会内部はカメラなどの撮影は禁止ですが、イコン画やフレスコ画で豪華に覆われています。 がんばって登ってきたかいがあります。しっかりと目に焼き付けてきました! 建物の外壁に、フレスコ画が描かれているところも。
入口近くには、納骨堂があり、近づいてみると棚にズラズラと頭蓋骨が並んでいました! 亡くなられた修道士の方々のものだとのこと。
「old kitchen」と書かれた部屋では、昔使われていた台所用品などを見ることができます。
美しい中庭がありましたが、モヤの中ちょこっと歩いただけ。。。 テラスもありましたが、そこから下を見ても、もはや真っ白で何も見えませんでした。。。
こんな感じで、美しい眺望を楽しむことは全然できなくって残念でしたが、修道院内部の観光を終えて 再び階段を降りて行きました。
さて、メテオラに現存する修道院は、メガロ・メテオロン修道院のほか下記の5か所です。
ルサヌ修道院
ルサヌ修道院(Monastery of Rousanou)はこじんまりとした建物で、尼僧院です。 見る角度によって印象がかなり異なるそうなのですが、 この写真で見ると垂直状の断崖絶壁の上に建物があるのがよくわかります。 大きく湾曲した道路脇に登り口があり、標高が低いところなので簡単に行くことができるようです。
ヴァルラーム修道院
ヴァルラーム修道院(Monastery of Varlaam)はメガロ・メテオロン修道院の北に位置し、規模の大きな修道院です。 フランゴス・カテラノスによって描かれたフレスコ画は素晴らしいとのことです。
セント・ニコラオス修道院
セント・ニコラオス修道院(Monastery of St. Nicholas Anapausas)は小さな修道院ですが、内部にはイコン画がたくさんあり大変見応えがあるそうです。 クレタ派の宗教画家セオファニスの壁画は必見とのこと。
アギオス・ステファノス修道院
アギオス・ステファノス修道院(Monastery of St. Stephen)はルサヌ修道院と共に、修道女が祈りを捧げる尼僧院。 内部のフレスコ画やイコン画は見応えがあるそうです。 カランバカの町に一番近い修道院で、ここからは眼下にカランバカの町を一望することができ、 すばらしい眺望を楽しめるとのこと。
アギア・トリアダ修道院
アギア・トリアダ修道院(Monastery of the Holy Trinity)は絶壁状の奇岩の上に建つ修道院。 ここの風景は絵葉書などにも使われ、メテオラを印象付けるものとなっています。 映画007の「ユア・アイズ・オンリー」にも、その風景は使われたとのこと。
メテオラ周辺マップ
縮小すると、アテネやカランバカとの位置関係がわかります。
メガロ・メテオロン修道院からの帰り道、やっと雨がやんでモヤも無くなってきました。 そこで、バスの運転手さんが機転を利かせてアギア・トリアダ修道院近くでバスを止めてくれました (地図の下のカメラマークのところ)。
切り立った岩の上に建つアギア・トリアダ修道院や、赤茶色の屋根で統一された町の風景をを目の前で見ることができ、 絶景を見れずモヤモヤしていた私たちは大感激!
大喜びでみんなで写真をとり、そこからの眺めを楽しみました。 それにしても、岩々の形が本当におもしろいです。
このように最後に美しい風景を見ることができ、 雨で散々だった一日も今では楽しい思い出として心に残っています。
なお、メテオラには絶景ポイントがたくさんあり、場所によって様々な風景を見ることができると思います。 Googleを眺めていて素敵な風景を見つけました。
ルサヌ修道院の近くのビューポイントです(地図の上のカメラマークのところ)。まるで異次元のような絶景! こんな素敵な風景をぜひぜひ目の前で見てみたいものです。