愛知県新城市にある鳳来山東照宮は、徳川家康を祀る東照宮として江戸時代に建立された由緒ある神社です。
鳳来寺山の中腹に位置し、自然に囲まれた静寂の中で、長い歴史を感じることができます。
鳳来山東照宮 - 概要
鳳来寺山は徳川家と深い関わりを持つ霊地とされ、三代将軍徳川家光の命により、この地に東照宮が造営されたそうです。
1651年に建立された鳳来山東照宮は、本殿や拝殿などの社殿群が国の重要文化財に指定されています。
参道からの眺望
鳳来寺山パークウェイ駐車場から、静かな参道を進みました。
東照宮本殿までは約600mほどの距離があります。
雨天時は足元に注意が必要だと思いますが、この日は曇り空であったものの、山の澄んだ空気を感じながら気持ちよく歩くことができました。
参道の途中で目を引くのが、断崖のように切り立つ大きな岩肌です。
この迫力ある岩は鏡岩と呼ばれており、鳳来寺山を代表する自然景観の一つとして知られています。
そして、鏡岩を背にして鳳来寺の鐘撞き堂(鐘楼)が小さく見えました。 鐘の音は鏡岩に反響し、遠く離れた人里まで響くといわれています。
鳳来山東照宮
参道を15分ほど歩くと、鳳来山東照宮へと続く石段が見えてきました。
山麓からここまで来るには約1425段もの石段を上る必要があり、なかなか大変な道のりと思われます。
でも、私は鳳来寺山パークウェイ駐車場からの移動だったので、かなりショートカットでき余裕で到着できました。
階段下の左側には、江戸時代の番所跡がありました。当時はここで通行手形の確認が行われていたといわれています。
周囲には樹齢を重ねた立派な大杉が並び、歴史の深みを感じます。
拝殿
鳥居をくぐると、正面には拝殿があります。
拝殿は参拝の中心となる建物で、落ち着いた佇まいです。
奥深い山中に建てられているものの、東照宮ならではの厳かな雰囲気。
拝殿前に鎮座し、参拝者を迎える狛犬は三代目だそうです。
力強さを感じる現在の狛犬の後ろをよく見ると、左右とも石ころのようなものが置かれています。 でも、ただの石ころではなく、なんと先代、先々代の狛犬なんだとか。
年月の経過や風雨によって変化してしまったそうですが、並んで置かれている姿から長い歴史の重みを感じました。
中門・透塀
中門・透塀は本殿を囲むように造られています。 いずれも江戸時代の建築様式を伝える重要文化財で、東照宮の格式と荘厳さを感じます。
本殿
本殿も国の重要文化財に指定されています。 内部に立ち入ることはできないため本殿全体を見渡すことはできませんでしたが、中門と透塀の手前より眺めることができました。
鳳来寺へ
鳳来山東照宮を参拝した後は、すぐ近くの鳳来寺へと向かいました。
鳳来山東照宮から鳳来寺へ向かう参道沿いには、古い石仏や石像が点在していました。
狛犬のように見える二体の石像は、かつて鳳来寺本堂前にあったとも言われています。
元三大師堂跡
鳳来寺山の参道沿いには、かつて元三大師を祀るお堂があったそうです。
元三大師とは、平安時代の僧 良源で、病気平癒や災厄除けなど人々の信仰を集めた僧だそうです。
弘法大師堂跡
少し歩くと、弘法大師を祀ったお堂の跡地もありました。
弘法大師とは、平安時代に活躍した僧で、真言宗の開祖として布教を広め、多くの人々に信仰されてきました。
自然に囲まれた静かな道沿いには古い信仰の名残りが感じられ、平安時代から受け継がれてきた人々の深い祈りや営みが伝わってくるようでした。
鳳来寺
鳳来寺は、奈良時代に開創されたと伝わる古刹で、1300年以上の歴史を持ちます。
薬師如来を本尊とし、長い年月を通じて参拝者を迎え、地域の信仰の中心として親しまれてきました。
鳳来寺にゆかりの深い人物として忘れてはならないのは、徳川家康の母として知られる於大の方です。
於大の方は子授けを願って鳳来寺を訪れ、その後家康を授かったと伝えられています。
鳳来寺本堂には、於大の方のブロンズ像が安置されていました。(展示期間は限定とのこと)
本堂の前方には広い休憩所・見晴台があり、そこからは新城市の町並みや山々の緑が一望できました。
鳳来寺山では、鳳来山東照宮や鳳来寺を訪れ、歴史に触れる充実した時間を過ごせました。
自然に囲まれた静かな参道を歩きながら、美しい山々や緑の景色も楽しむことができました。
滞在時間は短かったものの、歴史と自然を同時に感じられる場所として、訪れて本当に良かったと思える観光スポットでした。